トラウマセラピー専門家の山口です。今回は、トラウマ回復するのに、なぜリソース(あなたの強み)を発掘していくことが大事なのか?について書いていきます。
では、リソースとは何なのか?リソースとは体が心地のよいこと。でも、依存的なことではない。お酒を飲んだり、ネット依存ではないということ。もっと健康的に体が喜んでいるようなこと。
リソースと言っても、沢山あるのですが、、、分りやすいのが、例えば、カレーが大好き。食べた時に、おいしいな~ってなる。下で味わう、体で感じる。なので、食事もリソースになる。
あとは、「こんな方と話していると、とても落ち着く~」というようなとき。その友人と話していると、何か落ち着くな~、ほのぼのするな~。体がここちいいな~。というように。これもリソースですね。
からだを動かすようなこと。スポーツをすること。読書をすること。恋人と話をすること。散歩すること。イメージをすること。子供のころに守ってもらえた記憶を思い出すこと。学ぶこと。新しいことを体験すること。アート的なことをすること。マインドフル瞑想をすること。
とにかく、今この瞬間に「ここちいい」と感じることがリソースです。
もう挙げるときりがないくらいですね。何十、何百とあります。大事なのは、リソースは、人それぞれによって違うということ。
例えば、ある映画を小さいころから何度も観ている。それをちょっと観るだけで、ほっとするなど。さらには、ある音を聴いたり、ある景色をみていると、落ち着くなどもあります。
虐待などを受けてきた人に中には、「私にはリソースがありません」と言われる方もおられるのですが、大事なことは、人には必ず何らかのリソースがある、ということ。
なさそうに見えてもあるんですね(笑)
虐待などの、大変な人生を送ってきても、今まで何とかやってこれた。サバイバルしてきたことが、リソースなのです。
そのように、リソースを発見、発掘していくことが大事。リソースを育てれば、育てるほどトラウマから回復できる。
そうすると、セラピーにおいてのトラウマ回復がより安全に、より効果的にできるということ。
それは、リソースを育てていく過程で、トラウマ症状である過覚醒、フラッシュバック、依存、解離、離人感などが軽減されるということ。
さらには、トラウマ的な嫌な感覚が出てきても、リソースを見つけておくと、すぐに自分でそのリソースを感じてコントロールできるということもありますね。
例えば、急に過去のいや~な感じが出てきたり、映像のフラッシュバック的なものが出てきたりして、何とも言えない鬱っぽい気持ちになったとする。
その時に立て直す意味でも、リソースを思い出して、そのリソースフルな行動をしてみたり、思い出したりすることで、少し楽になることもあると思います。
今回は、トラウマ回復において、リソースがとっても大事という内容でした。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございます。
では、次回まであなたの心とからだをお大事に。
山口修喜
P.S.期間限定で、
無料のオンラインセミナー配信しています。
下の2つよりお選びください。
コメントをお書きください
RY (木曜日, 24 12月 2015 22:56)
リソースという捉え方の広さにすごく心がほっとする感じになりました。
これから食事や心地いい風景に出逢えたときも、
「これもリソースになっていくんだなぁ」と感謝できそうな気がします。
それだけでリソースという考え方を知れて豊かな気持ちになりました。
ありがとうございます。
ぽむの山口です (木曜日, 24 12月 2015 23:07)
RYさん、
コメントありがとうございます!
リソースを広くとらえて、いくことは
大事そうですね。
からだが心地よければ、すべてリソース!
それを後は、感じる、味わうだけ。
1つ1つ積み上げていくことで、
違う自分に?変化している自分に気づくかも
しれません。
ではまた次回に!
ゆかり (金曜日, 25 12月 2015 09:37)
メリークリスマス
リソースと言うプレゼント、ありがとうございます。
分かりやすい説明でした。
リソースをイメージし、たっぷり体感するだけで、安心し、身体が楽になるから不思議ですよね。その時のテーマによってぴったりのリソースが浮かぶのも、スピリチュアルです。
リソースを「強み」と訳されていましたがちょっと違和感ありました。、私は「資源」と言うことが多いのですが、英語に弱いので、どうなんでしょうか。強みと安心安全という言葉の方向性が違うように感じました。
サンタクロースも、子どもの頃のクリスマスの思い出もリソースになりますね。
ぽむの山口です (金曜日, 25 12月 2015 10:19)
ゆかりさん
コメントありがとうございます。
確かに、リソースは「資源」の方がしっくりきますね。
その資源があなたの強みでもありますよって
ことをお伝えしたかったのかも。
資源であり、体のここちよさ、安心、安全、強み、
感覚的な内面のリソースもありますし、
外面的なリソースでは、環境、持っているのも、
周りの友人、家族、、、
ゆかりさんの言われるように、
「思い出」、いいですね~。
ではまた次回の動画で。
ひまわり (火曜日, 09 10月 2018 21:27)
質問です。
浅井咲子さんのブログに、CRMとあって
総括的リソースモデル
…らしいのですが、略語でない英語をご存知でしょうか?
「総括」が分かりません、(「C」が何の頭文字なのか?分かりません…)
「包括的(comprehensive)」みたいな意味なのかな?と、辞書や翻訳機能で調べて思うのですが、
https://ameblo.jp/artoftherapy/entry-12386871593.html
最近の記事にもCRMと書かれていて、なんだろう?と思いました(ネット検索しても分からない)。
ポリヴェーガル理論の絵本付きの本を読んでから、ブログチェックしています(=回復の力にしたい為)。
山口さんなら、きっとご存知だと思うので、教えて頂けたら、ありがたいです。
浅井さんに直接聞ければ良いのでしょうが、それだけを聞くのに「初めまして」から、メールするのも・・・という感じです、笑。
元の英語くらい知っていたいので、お願いします・人・
リソース、私の先生は「強み」と言っていました。
「自己資源」というサバイバーもいました。
英語圏の人には、自尊・自愛が割と根底にある(持てる)ので、リソースが持ち易いと思います。
言語的に、そう思います。
謙譲、謙遜、謙虚とか、儒教的な上下関係、師弟・親子・男女関係が強い文化圏では、
まず、自分が自分でいることの(他に譲らないで自分でいることの)、その自分への許可の体得が必要だと、自分の経験から思います。そういう意識から、リソース構築が、必要なように思いました。バウンダリーの構築にも、大事だと思います。
私にとっては、自尊、自愛といったことなのですが、それをカウンセリングでは聞きません(取り入れている精神科医は2、3人ネットで見掛けましたが)。先生はシェアしてくれます。
大事だと感ずるのは、私個人だけかもしれませんが、結構、他のサバイバーも必要としていると、経験から思います。
ポムの山口です (火曜日, 09 10月 2018 22:04)
ひまわりさん
Comprehensiveであってますよ〜
Comprehensive Resource Model CRMということです。